仏舎利と宝珠・釈迦を慕う心/舎利信仰の変遷を舎利をかざった美術品によって展観する試み/釈迦を慕う心が育んだ美の世界をご鑑賞頂きたい

商品説明
仏舎利と宝珠・釈迦を慕う心/舎利信仰の変遷を舎利をかざった美術品によって展観する試み/釈迦を慕う心が育んだ美の世界をご鑑賞頂きたい

2001年 243P 巻末英文 部数は少なそうです。資料用にもいかがでしょうか。

ごあいさつ

紀元前四世紀、インドのクシナガラにおいて仏教の開祖、釈迦は八十年におよぶ偉大な生涯を閉じました。残された人々は亡きがらを荼毘に付し、釈迦をしのんで遺骨をストゥーパ(仏塔)に安置しました。この遺骨を合利といいます。舎利への信仰は仏像に対する礼拝がおこるはるか前に始まっており、仏教の根源的な信仰と言うことができます。

仏教が伝来してまもなく、舎利信仰も日本に伝わりました。飛鳥時代から奈良時代にかけては、舎利はインド以来の伝統にのっとり、伽藍のシンボルとしてそびえる仏塔に安置されるのが一般的でした。しかし、平安時代になり、舎利を法要の本尊として身近に礼拝することが盛んになりました。舎利は人々に恵みをもたらす存在と考えられるようになり、やがてあらゆる願いをかなえる不思議な玉、宝珠とみなす説も現れました。本来、舎利と宝珠は別のものですが、舎利の霊験の強さが宝珠と結びつく発想を生んだのでしょう。

この複雑で独創性ある日本の舎利信仰が、変化に富んだ舎利容器を生み出しました。『仏舎利と宝珠―釈迦を慕う心―』 展は、舎利信仰の変遷を舎利をかざった美術品によって展観する試みです。釈迦を慕う心が育んだ美の世界をご鑑賞いただければ幸いです。

最後になりましたが、本展にご協力たまわりました皆様に篤くお礼申し上げます。

平成十三年七月
奈良国立博物館長 鷲塚泰光
読売新聞大阪本社代表取締役社長 板垣保雄

お探しの方、お好きな方いかがでしょうか。

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